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『確実に速くなるランニングの科学』 [ランニング]

フルマラソンで自己ベスト更新、という目標を掲げてみたものの、このままではタイムアップは難しそう、と考えていたところ、いい本をみつけました。


確実に速くなる ランニングの科学

確実に速くなる ランニングの科学

  • 作者: 鈴木清和
  • 出版社/メーカー: 池田書店
  • 発売日: 2015/10/19
  • メディア: 単行本


全部で8個のパートに分かれ、ランニングについて本のタイトル通り科学的に (要は精神論ではなく) 説明しています。

冒頭、Part 1 に書かれれいるのが、「心」「技」「体」の大切さ。ここで「心」は精神力ではなくて、知力。まず、知識を持った上で走るための技術を身につけ、最後に体力をつける、という順番で取り組もう、ということです。

ということで、本も知識から入ります。

Part 2 で解剖学、生理学、力学の視点で、体のつくり、心肺機能やエネルギー、効率の良い体の動きについて解説があり、Part 3で最適なフォーム、Part 4でそれを身につけるための方法と続きます。これを読むと、どのようなフォームが良いのか、どのように走れば良いのか、がその理由とともに頭に入ってくるので、納得感のあるトレーニングができるようになりそうです。

ここで Part 3 のフォームは、体幹 (肩から股下まで) の長さと脚 (股下からくるぶしまで) の長さのどちらが長いかに応じて、三種類の走法が示されています。長さが同じくらいの人は体のひねりで走るツイスト走法、体幹が長い人は脚を前後に振って走るスイング走法、脚が長い人は脚を上げ下げして走るピンストン走法が良いとのことです。私は体幹の方が長い、ということで、実はスイング走法が適しているとのこと。スイング走法では、足はかかとから着地して後ろに掻くプルの動作を推進力にするのが良いと書かれています。が、私は、どちらかというとピンストン走法のイメージで走ろうとしていました。が、自分の走っている写真やビデオを見ると、実際には、スイング走法に近い走りになっているように思います。そうであれば、思い切ってスイング走法にしてみるのが良いかもしれないと思いました。

また、Part 4は「悩み別」となっていて、幾つか典型的なフォームの癖を挙げ、それを直すトレーニング方法が書かれています。私が課題にしている「ストライドを伸ばしたい」についても書かれていて、股関節を動かす感覚を身につける、そのためにサイドキックスキップが良い、と書かれていました。早速、取り組んでみたいと思います。

Part 5 では効率よく走力を高めるためのトレーニング計画の立て方、トレーニングの内容が書かれています。この辺りは特に目新しいことは書かれていませんが、再確認できると安心できますね。

そして Part 6 ではさらに走力を上げるためにフィジカル、栄養、ケア、メンタルの点で取り組むべきことが書かれています。これも大変参考になります。メンタルについて面白い内容がありました。どうやったらあきずにランニングを続けられるか、という点について「今の自分の走力では、簡単にはこなせないメニューを行うことで、心身に刺激を与える」のが良いとのこと。そういう意味では、途中で撃沈してしまうメニューに取り組み続けていることが長く続けていられる要因なのかもしれない、と(笑)。

Part 7 は故障しない走り方について。膝、腰、足の裏の痛みや爪が黒くなってしまうというトラブルについてその原因と対策が書かれています。実は、一昨年くらいまで、特に長く走ると爪の内側で内出血してほとんどの指の爪が黒くなっていました。当初はシューズの問題と思っていたのですが、その原因がどうも、地面を蹴るのにつま先まで使っていてそこに力が入っていることにありそうだと気がつき、つま先を使わないようにしたところ改善が見られました。この本でも、爪の内出血の1番の原因は足の指に力を入れすぎていることで生じる圧迫、が挙げられていました。今でも、時々、足の指に力が入ってしまうので、力を入れないように気をつけたいと思います。ところで、この本ではシューズは大き目よりもむしろぴったりフィットする方が良いと書かれていました。が、これはちょっと怖くて試しにくいですね…。

Part 8はレースへの取り組み方。その最後に書かれていることが振り返りノートをつける、ということ。私はノートは書いていませんでしたが、ブログに書くことが振り返りノートになっているかも。自分の出た大会の記事を読み返してみると、次に取り組むべき課題が見えてくるように思います。

さて、この本を書かれたのは鈴木清和さんというトレーナーの方。「骨格ランニング」という本も書かれていて、Part 3 についてはその本に詳しく書かれているようです。


「筋肉」よりも「骨」で走れば速くなる! 骨格ランニング

「筋肉」よりも「骨」で走れば速くなる! 骨格ランニング

  • 作者: 鈴木 清和
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2015/09/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



これも読んでみようかと思います。
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コメント 3

liang

まさに「科学」な分析ですね。YOSHIKIさんの要約も分かりやすい~(o^∀^o)
私も読んでみます!
by liang (2016-01-10 08:02) 

keroyon

今は本当にたくさんのランニング本が出ていますね~(@@)
体幹と脚とどちらが長いかによって、走り方が違ってくるのですね・・。
言われてみれば納得です・・。
「科学的に」ですが、多方面にわたって書かれている本のようで
よさそうですね!
私はちょっと今は読むのはやめておいて、シーズンオフ頃にでも
読んでみたいと思います。
また何か月か経って、「実践してその後」・・みたいな記事を
アップしていただけたらうれしいです(^^)
by keroyon (2016-01-10 13:44) 

Yoshiki

liangさん、
根が技術屋なので、「科学的」に説明されると納得していまいます(笑)。問題は、これを実践できるか、というところなので、早速、今日、スイング走法を試してみました。足の運びはいい感じにできたつもりでしたが、体の上下動が大きくなってしまったので、まだまだな感じです。『骨格ランニング』の本もよく読んでちゃんとした走りになるように頑張ってみようと思います。

keroyonさん、
本当にたくさんの本が出てますね。陸上経験のない素人ランナーにとってはありがたいことですが、どれが良いのかわからない、というのが悩みどろこです。この本は納得感があるという意味では良さそうに思うので、「実践」して、レポートします!!
by Yoshiki (2016-01-10 22:54) 

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